明治神宮御苑

何年かぶり、いえ十何年かぶり、もしかする何十年かぶりに、明治神宮に行きました。
いかにも、という写真を撮ってこなかったので(とてもよくあることです…)参道の写真。
 

  原宿駅から神宮橋を渡って南参道を進むうち、左手に明治神宮御苑の入り口を見つけました。
御苑というより「清正井」の文字の方が目立っていたように思います。
維持協力金500円を払って中に入ってみることにしました。初めてです。
遠足や散歩程度の感覚で学生時代に何度か来ているはずの明治神宮ですが、こんな奥深くお宮の林の中に分け入る感を味わえるとは。知りませんでした。

数寄屋造りの隔雲亭。その前になだらかな芝生の斜面が広がり、南池までおだやかな空間を作っています。
明治天皇の皇后、昭憲皇太后が休憩された場所との説明がありました。

芝生のあちこちに紫の小さな花が咲いていました。
 


  植え込みの手入れをしていた職人さんらしき方に尋ねたところ「ちりあやめですよ」と教えてくださいました。
アヤメ科チリアヤメ属だそうです。寒さに弱く、一日でしぼんでしまうとか。

このあと花菖蒲田を通って清正井までたどりつき、北門から御苑を出て本殿にお参りしてきました。
花菖蒲田のアヤメやカキツバタはまだ青々としていましたが、その種類と数は相当なものですね。 咲いた頃にも行ってみたいものです。 

一種類だけ咲いていました。「初霜」という銘の真っ白な花菖蒲。江戸で生まれた品種だそうです。

花菖蒲田を抜けた途端に鬱蒼とします。木々の暗さがそこまでの明るさと対照的で、「ああ清正井に近付いているんだな」と感じました。
パワースポット巡りを好んでしませんが、「清正」と聞けば強そうな場所のような気がしてきます。
そういえば姪の携帯待ち受け画面が清正井で驚いたものです。あの頃ちょっとしたブームだったんでしょうか。

そんなことを思い出しながら、そりゃあどんぐりも芽吹くでしょうという湿度を感じながら歩いていきました。



私の前を歩いていたおばさまたちのうち一人は、清正井に手を入れて「あんまり冷たくないわ~」と言っていました。手を入れて大丈夫な場所なのかしら。少しドキドキしました。

というわけで清正井の写真は無しです。
ゾクゾクするような感覚がしたわけではありませんが、何しろ敬意を表しておきたいのです。


このあと北門から出て、外国からの観光客と修学旅行生に混じって、本殿にお参りしました。
ここの拝殿前は柏手が大きく響く気がします。

ひさしぶりの明治神宮を堪能しました。よい日でした。